断熱・省エネ

床暖房リフォームの補助金は最大100万円|温水式/電気式の違いと申請手順 2026年版

(初出: 2026/4/17・ 約11分で読めます
床暖房リフォームの補助金は最大100万円|温水式/電気式の違いと申請手順 2026年版

調査が完了したので、記事を執筆します。

30秒でわかる床暖房リフォーム補助金2026

足元から部屋全体を均一に温める床暖房は、エアコンに比べて空気の乾燥や埃の舞い上がりが少なく、小さな子どもや高齢者がいる家庭で根強い人気があります。一方で初期費用が高いという弱点があり、12畳のリビングで50〜120万円が相場です。

2026年は国の床暖房単独補助はないものの、ヒートポンプ式温水床暖房ならエコキュート連動で「給湯省エネ2026事業」の対象、床断熱と同時施工なら「みらいエコ住宅2026事業」も使えます。窓断熱とセットで「先進的窓リノベ2026事業」を加えると、3制度併用で最大250万円超の補助も狙える設計になりました。床暖房単体ではなく「熱源機+床断熱+窓」をパッケージで申請するのが、2026年の最適解です。

床暖房リフォームで使える2026年補助金の全体像

床暖房に関係する制度は、大きく分けて「住宅省エネ2026キャンペーン」を構成する国の3事業と、自治体独自の助成金です。国の3事業はそれぞれ対象工事が異なるため、床暖房リフォームの工事内容に応じて使い分け・組み合わせを行います。

特にポイントになるのが、温水式床暖房の熱源機(エコキュート・ハイブリッド給湯機)を交換する場合は給湯省エネ事業、床下の断熱材を追加するなら、みらいエコ住宅事業、リビングの掃き出し窓を内窓化するなら窓リノベ事業、という棲み分けです。同一工事に対する重複申請はできませんが、別の工事区分であれば併用が認められています。

制度名 対象(床暖房との関係) 補助上限 受付期間の目安
給湯省エネ2026事業 温水式床暖房の熱源(エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファーム) 1住戸20万円/台×最大2台 2026年3月〜12月(予算上限まで)
みらいエコ住宅2026事業 床下断熱・床下地交換・床暖房と同時の躯体断熱 1住戸最大100万円 2026年5月下旬〜12月(予算上限まで)
先進的窓リノベ2026事業 床暖房とセットで施工する内窓・外窓・ガラス交換 1住戸最大200万円 2026年3月〜12月(予算上限まで)
自治体独自の助成金 床暖房単体・高齢者バリアフリー枠で対象になる場合あり 5〜30万円程度 自治体ごとに異なる

予算規模は3事業合計で3,400億円と過去最大級ですが、2025年度版(子育てグリーン住宅支援事業)が秋までに窓リノベ枠を停止したように、人気制度は前倒しで終了するリスクがあります。床暖房リフォームを検討する際は、登録事業者の確保と契約のタイミングを早めに動かすのが安全策です。

給湯省エネ2026事業 — 温水式床暖房の本命

床暖房 温水式 vs 電気式の比較

温水式床暖房は、ガス給湯器・エコキュート・ハイブリッド給湯機などで温めた温水を床下のパイプに循環させる方式です。給湯省エネ2026事業は熱源機本体への補助で、暖房連動機能を備えた高機能エコキュートやハイブリッド給湯機を選ぶと、基本額に性能加算が乗って1台あたりの補助額が大きくなります。

旧式の電気蓄熱暖房機(深夜電力タイプ)や電気温水器を撤去して、温水式床暖房と連動する高効率機に切り替えるパターンは、撤去加算もつくため特にお得になります。築20年以上の戸建てで「電気代が高い旧式給湯器を交換したい」「ついでにリビングに床暖房を入れたい」というケースに、自然に当てはまる制度設計です。

対象機器・撤去加算 基本補助額 性能加算後の上限
ヒートポンプ給湯機(エコキュート) 7万円/台 13万円/台
ハイブリッド給湯機 10万円/台 15万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム) 17万円/台 20万円/台
蓄熱暖房機の撤去加算 10万円/台(上限2台)
電気温水器の撤去加算 5万円/台
ℹ️

申請窓口は施工事業者で、補助金は工事代金から差し引かれる「代理受領方式」が中心です。施主が事務局へ書類を直接郵送する必要はなく、見積書の段階で値引き反映が確認できる流れになっています。電気ヒーター式(PTC・面状発熱体)の床暖房は熱源機を使わないため、給湯省エネ事業の対象外になる点には注意が必要です。

みらいエコ住宅2026事業 — 床断熱と組み合わせて加算

「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」は、子育てグリーン住宅支援事業の後継として設計され、リフォーム時に窓・ドアの断熱改修を必須要件としたうえで、床・壁・天井の躯体断熱や高効率設備に補助を出す制度です。床暖房の施工と同時に床下断熱や床下地を入れ替える、いわゆる「足元の温熱環境まるごとリフォーム」と相性が良いのが特徴です。

注目すべきは2025年版から大幅増額された点で、1992年の省エネ基準を満たす既存住宅の大規模断熱で最大100万円まで引き上げられました。築古戸建ての底上げリフォームで床暖房を入れる場合、躯体断熱と組み合わせれば、窓リノベ事業を使わなくてもこの制度単独で50〜80万円台の補助を狙える計算になります。

工事区分 代表的な補助単価 床暖房リフォームでの典型例
床の断熱改修(部分) 2.6〜10.6万円 床暖房と同時に床下に断熱材を追加
開口部(窓)の断熱改修 1〜2.7万円/箇所 リビング掃き出し窓の内窓化
高効率給湯器 3万円/台 温水式の熱源機交換(給湯省エネと選択)
高断熱浴槽 3.2万円 床暖房+浴室断熱パッケージ
バリアフリー改修 0.6〜6万円 段差解消・手すり設置

世帯属性別の上限は、子育て・若者夫婦世帯がリフォームで最大60万円、それ以外の一般世帯は最大45万円が標準ライン。これに大規模断熱要件を満たすと一律100万円まで引き上げられます。リフォーム会社が「みらいエコ住宅事業者」として事務局に登録している必要があるため、契約前に登録の有無を確認することが大切です。

床暖房の費用相場 — 方式と工法を一括比較

床暖房は熱源で電気式・温水式に分かれ、施工方法でも直貼り(重ね張り)と張替えで工事費が変動します。直貼りは既存フローリングの上に床暖房パネルを重ねる工法で、工期は短くて済みますが床面が数ミリ高くなるためドアのカットが必要になることがあります。張替えはフローリングを剥がして下地まで手を入れる工法で、断熱材の追加や床鳴り補修もあわせて行えるため、みらいエコ住宅事業との相性が良いのが特徴です。

12畳のLDKで温水式(張替え+エコキュート新設)を選ぶと120〜150万円が中央値になりますが、ここから給湯省エネ事業で13万円、みらいエコ住宅事業で20万円前後の補助を引くと、実質負担は90万円台まで下がります。電気式は初期費用が安い反面、ランニングコストが温水式の1.5〜2倍になりやすい点も押さえておきたいポイントです。

畳数(部屋用途) 電気式・直貼り 電気式・張替え 温水式・直貼り 温水式・張替え+熱源機
6畳(キッチン・洗面) 18〜35万円 25〜45万円 35〜55万円 55〜80万円
8畳(寝室・書斎) 25〜45万円 35〜60万円 45〜70万円 70〜110万円
12畳(リビング) 40〜70万円 55〜90万円 60〜90万円 90〜150万円
16畳(LDK全体) 55〜90万円 75〜120万円 80〜120万円 120〜180万円

熱源機(給湯器・ヒートポンプユニット)は25〜100万円と価格レンジが広く、ここで全体予算が決まります。エコキュート連動の最新ハイブリッド機を選ぶとイニシャルは高額ですが、給湯省エネ2026事業の性能加算で15万円/台の補助が出るため、価格差の半分は補助金で回収できる計算です。

補助金併用シミュレーション — 築22年戸建て・12畳LDK

給湯省エネ事業との併用

実際にどれくらい補助金が下りるのか、よくあるケースで併用シミュレーションを試算します。築22年の木造2階建て戸建て、家族構成は夫婦+小学生1人(子育て世帯)、リビング12畳に温水式床暖房を後付けし、エコキュートを暖房連動高機能タイプに新設、リビング掃き出し窓(W2,600mm)を内窓化、というモデルケースで計算しました。

工事費の総額は約180万円。これに対し、給湯省エネ事業でエコキュート性能加算13万円+撤去加算10万円、みらいエコ住宅事業で床断熱+バリアフリー改修25万円、先進的窓リノベ事業で大型サイズ・最高グレードの内窓28万円、合計76万円の補助が下ります。実質負担は104万円となり、補助金活用前と比べて4割以上の値引きと同等のインパクトになります。

工事内容 工事費 使う制度 補助額の目安
エコキュート(暖房連動高機能) 55万円 給湯省エネ2026 13万円+撤去加算10万円
温水式床暖房パネル(12畳・張替え) 80万円 (補助対象外) 0円
床下断熱材追加 18万円 みらいエコ住宅2026 約20万円
バリアフリー手すり等 7万円 みらいエコ住宅2026 約5万円
リビング掃き出し窓・内窓設置 20万円 先進的窓リノベ2026 約28万円
合計 180万円** 3事業併用 約76万円

このように、床暖房パネル本体は直接の補助対象にならないものの、周辺工事で補助を取りに行くのが2026年の王道パターンです。最適な組み合わせを知りたい方は、1分で診断できる補助金診断を試してみてください。

対象になる/ならないチェックリスト

床暖房リフォームで補助金が下りるかどうかは、設備の仕様と工事範囲に大きく左右されます。契約前に下記のリストでざっくり判定しておくと、見積もりの比較や事業者選びがスムーズに進みます。

補助対象になりやすいケース

  • 温水式床暖房の熱源にエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームを新設・交換する
  • 床暖房と同時に床下断熱材を追加する、または床下地を入れ替える
  • 床暖房のあるリビングの窓を内窓・外窓・ガラスで断熱改修する
  • 旧式の蓄熱暖房機・電気温水器を撤去して切り替える
  • 工事を請け負う事業者が各事業の登録事業者になっている

補助対象になりにくいケース

  • 電気ヒーター式・PTC式の床暖房を単独で設置する
  • DIYや無登録事業者による施工
  • 着工が登録事業者との契約より前に行われた工事
  • 補助金の交付申請額が1住戸あたり5万円未満
  • 賃貸物件のオーナー以外(借主)からの申請

申請の流れ — 5ステップで完結

国の住宅省エネ2026キャンペーンは、施主が直接事務局とやり取りする必要のない「事業者代行型」が基本です。施主側の作業は契約と工事完了の確認程度で、補助金は工事代金から値引き反映される代理受領方式が一般的に使われます。

ステップ 担当 主な作業
1. 事業者選定 施主 登録事業者かを公式サイトで確認、相見積もり取得
2. 共同事業実施規約の締結 施主+事業者 補助金活用の同意書に署名
3. 着工・施工 事業者 工事実施・写真撮影・性能証明書の取得
4. 交付申請 事業者 完了後に事務局へオンライン申請(事業者が代行)
5. 補助金の受領・還元 事業者→施主 工事代金から値引き反映、または振込で施主へ還元

申請は工事完了後に事業者がまとめて行う方式で、書類不備があると差し戻しになるため、事業者の経験値が成否を左右します。同じ補助金額でも、契約から完了まで2〜3か月の差がつくことがあるので、過去の申請実績を確認するのが安心です。網羅的な制度比較はリフォーム補助金まとめでも解説しています。

よくある質問

Q1. 電気式床暖房でも補助金は使えますか?

A. 電気ヒーター式単独では国の補助金対象になりません。ただし、電気式床暖房と同時に窓断熱や床下断熱を行えば、それらの工事分でみらいエコ住宅2026事業や先進的窓リノベ2026事業の補助を受けられる可能性があります。

Q2. 賃貸住宅でも床暖房リフォームの補助金は使えますか?

A. 制度上はオーナー(所有者)が申請者になります。借主の単独申請は認められないため、入居中の賃貸で床暖房を追加したい場合は、まず大家さんに相談が必要です。

Q3. 床暖房だけ追加して、窓や断熱はやらない場合でも補助は出ますか?

A. 温水式床暖房の熱源機(エコキュート等)を新規設置・交換する工事であれば、給湯省エネ2026事業の対象になり得ます。床暖房のパネル本体だけの工事では国の補助対象外です。

Q4. 自治体の助成金と国の補助金は併用できますか?

A. 多くの自治体は国制度との併用を認めていますが、同一工事に対する重複は不可とするケースが一般的です。お住まいの市区町村のリフォーム助成金要綱で「国補助金との併給」の項目を確認してください。

Q5. 申請から補助金が振り込まれるまでどれくらいかかりますか?

A. 工事完了後に事業者が交付申請を行い、事務局審査を経て交付決定が出るまで概ね1〜3か月、その後の振込まで含めて4〜6か月程度かかるのが目安です。代理受領方式の場合は、工事代金支払いの段階で値引き反映されるため、施主の手出しは最初から圧縮されます。

Q6. 着工後に補助金の存在を知りました。今から申請できますか?

A. 国の住宅省エネ2026キャンペーンは、登録事業者と「共同事業実施規約」を締結した後に着工した工事のみが対象です。すでに着工済みの場合、原則として遡及申請はできません。

参考・出典


※本記事は2026年4月時点の公開情報をもとに構成しています。補助金の予算枠・対象要件・申請受付期間は予告なく変更される場合があります。実際の申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトおよびお住まいの自治体窓口で最新情報をご確認ください。記載の費用相場は施工内容・地域・事業者によって変動します。

━━ この記事の作成・監修 ━━

リフォーム補助金ナビ編集部

在籍資格者

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)住宅ローンアドバイザー宅地建物取引士

国土交通省・各自治体の公式発表に基づき、補助金情報を毎日更新しています。
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