断熱・省エネ

リフォーム補助金は併用できる?2026年最新の組み合わせ術

(初出: 2026/4/1・ 約10分で読めます
リフォーム補助金は併用できる?2026年最新の組み合わせ術

30秒で要点 — 結論「条件付きで併用OK」

「窓の断熱と給湯器の交換、両方に補助金を使いたいけど二重取りにならない?」と気になる方は多いはずです。結論から言うと、リフォーム補助金は異なる工事箇所・異なる制度であれば併用できる場合があります。2026年度の住宅省エネキャンペーンは経産省・国交省・環境省の3省連携で実施されており、3事業+自治体独自制度+介護保険を組み合わせれば、戸建てで合計300万円超の補助を受けられるケースもあります。

この記事でわかること

- 2026年度に併用できる補助金の組み合わせパターン

- 戸建て・マンション別の併用シミュレーション

- 同一工事に対する「二重取り」NGの線引き

- 申請の流れと取りこぼしを防ぐ5ステップ

知らずに1制度だけで申請してしまうと、最大200万円以上を取りこぼす可能性があります。最初に 補助金診断 で自分が使える制度を洗い出してから、本記事で併用パターンを確認してください。各制度の概要は リフォーム補助金まとめ でも整理しています。

2026年度に使える主要リフォーム補助金の一覧

併用を考える前に、2026年度の主要制度を整理します。住宅省エネ2026キャンペーンは経産省・国交省・環境省の3省連携事業で、それぞれ管轄と対象工事が異なります。さらに自治体独自の補助金、介護保険、長期優良住宅化リフォーム推進事業を加えると、リフォームに使える国の制度は5系統に整理できます。

下表は主要制度の一覧です。2025年度との大きな違いは、子育てグリーン住宅支援事業が「みらいエコ住宅2026事業」に名称変更され、対象が子育て世帯以外にも拡大した点です。2025年11月28日以降に着工した工事が対象となるため、それ以前に着手した工事は対象外となる点に注意が必要です。

制度名 管轄省庁 対象工事 補助上限(戸建) 着工要件
みらいエコ住宅2026事業 国交省 断熱改修+エコ設備 最大100万円/戸 2025/11/28以降
先進的窓リノベ2026事業 環境省 高断熱窓への交換 最大200万円/戸 2025/11/28以降
給湯省エネ2026事業 経産省 エコキュート・エネファーム等 エコキュート7〜10万円/台、エネファーム17万円/台 2025/11/28以降
長期優良住宅化リフォーム推進事業 国交省 耐震・省エネ・劣化対策 最大250万円/戸(条件あり) 公募採択後
介護保険住宅改修 厚労省 手すり・段差解消・引き戸化等 上限20万円(自己負担1〜3割) 認定後
自治体独自補助 各市区町村 耐震・省エネ・三世代同居等 5〜100万円(自治体ごと) 各制度の規定に従う

申請期限は3事業とも「予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)」とされています。先着順のため、年度後半に向けて予算が枯渇する可能性が高い点を押さえておきましょう。例年、窓リノベ事業は7〜9月頃に予算消化が加速する傾向があるため、できるだけ早期の着工・申請が安全です。

併用OKのパターンとNGの線引き

国の補助金には「同一工事に対して複数の国費補助金を受け取ることは原則できない」というルールがあります。これがいわゆる「二重取り禁止」です。一方で、工事箇所や工事内容が異なれば、複数制度を組み合わせることは認められています。線引きを誤ると交付決定後に取り消されるリスクがあるため、施工業者と一緒にどの工事をどの制度に振り分けるかを事前に決めることが重要です。

下表は典型的な併用パターンと、ありがちなNGケースを整理したものです。「同じ窓に2つの国の補助金は不可」「異なる工事箇所なら3省3事業は併用可」という基本線を押さえてください。

組み合わせ 可否 理由
窓リノベ+給湯省エネ+みらいエコ住宅(工事箇所が別) 3省連携を前提に設計された制度のため
窓リノベ+長期優良住宅化リフォーム(同じ窓) × 同一工事への国費二重取りに該当
国の3事業+自治体独自補助 ◯(多くの自治体で可) 自治体側で「国との併用可」と明示する制度が多数
介護保険住宅改修(手すり)+窓リノベ(窓) 工事箇所・目的が別。実務上ほぼ問題なし
同一の浴室改修で介護保険+自治体バリアフリー補助 自治体ごとに可否が異なるため要確認
国の補助金+住宅ローン減税 補助金分は減税の対象外として控除額調整

特に注意したいのは自治体独自補助との併用ルールです。たとえば東京都の「今住んでいる家における省エネ改修促進事業」や、横浜市の住まいのエコリノベーション補助のように国との併用を明示している制度もあれば、「国の補助対象部分は自治体補助の対象外」とする制度もあります。お住まいの自治体の要綱を必ず確認するか、施工業者に「この制度と国の窓リノベは併用できるか」を直接問い合わせてください。

国×都道府県×市区町村の併用シミュレーション

「実際にいくらまで補助が受けられるのか」を把握するため、典型的なリフォーム工事を3パターンでシミュレーションしました。あくまでモデルケースであり、実際の補助額は工事内容・住宅の省エネ性能・採択時期によって変動します。詳細な試算は 補助金診断 で確認できます。

下表は工事規模別のシミュレーションです。窓と給湯器を中心とする標準パターンでも、戸建てなら100万円以上の補助が現実的だとわかります。

ケース 工事内容 国の補助合計 自治体補助(目安) 合計補助額
ライト:窓+給湯のみ リビング・寝室の窓4箇所+エコキュート 約60万円 10〜20万円 約70〜80万円
スタンダード:3事業フル活用 全室窓交換+エコキュート+断熱材+節水トイレ 約180万円 30〜50万円 約210〜230万円
フル:長期優良+3事業+介護保険 耐震+全室窓+給湯+断熱+手すり等 約280万円 50〜80万円 約330〜360万円

ここで意識したいのは「国費補助の天井」と「工事費に対する補助率」の両方です。国の3事業は基本的に定額補助(製品・面積×単価)で、補助率は工事費の20〜50%程度に収まる設計になっています。自己負担が完全にゼロになることは想定されていないため、「補助金で実質無料」をうたう業者には注意が必要です。

なお、長期優良住宅化リフォーム推進事業は事前の事業者登録と公募採択が必要なため、着工までに2〜3ヶ月かかります。スピードを優先するなら3省連携事業を中心に組み立て、時間に余裕がある場合のみ長期優良の併用を検討するのが現実的です。

申請の流れ — 取りこぼしを防ぐ5ステップ

併用の場合、申請の順序とタイミングが結果を左右します。とくに「工事着手前に補助金登録事業者と契約していること」が大半の制度で必須となるため、業者選定の段階から補助金併用を視野に入れておく必要があります。

下表は典型的な申請の流れです。介護保険のみ、ケアマネジャーへの相談・要支援/要介護認定が前提となるため、別ルートで早めに動き始めるのがコツです。

ステップ やること 主な担当 目安期間
1. 制度の洗い出し 国+自治体+介護保険を全て確認 施主+業者 1〜2週間
2. 業者選定 全制度の登録事業者であることを確認 施主 2〜4週間
3. 工事内容の振り分け 二重取りにならないよう箇所×制度を割当 業者 同時並行
4. 着工前の交付申請 各制度の申請書類を提出 業者代行が一般的 2〜6週間
5. 工事完了後の実績報告 写真・領収書を添えて報告書提出 業者代行 工事完了後30日以内目安

書類不備で補助金が下りなくなる事例の多くは、着工前の写真の撮り忘れ工事内容の変更を申請に反映しなかったことが原因です。窓のサイズを途中で変更した、給湯器の機種を別モデルに変えた、といった軽微な変更でも、申請内容との不整合があると交付対象外になることがあります。「着工前後の写真は施工業者と二重で保管する」「工事内容の変更は必ず申請書を更新する」の2点は徹底してください。

実際に補助金を併用した事例

具体的にイメージしやすいよう、併用に成功したケースを2件紹介します。いずれも一般的なモデルケースをもとにした試算であり、実際の補助額は条件によって異なります。

ケース1:神奈川県横浜市・築28年戸建て・夫婦+子2人世帯

冬場の光熱費が月3.5万円を超えていた家庭が、リビング・寝室・子供部屋の窓を高断熱窓に交換(先進的窓リノベ2026で約95万円)、ガス給湯器をエコキュートへ更新(給湯省エネ2026で約10万円)、横浜市の住まいのエコリノベーション補助で約120万円を組み合わせ、合計約225万円の補助を受けたケース。総工事費500万円に対し、自己負担は約275万円まで圧縮できました。

ケース2:埼玉県さいたま市・築35年戸建て・要支援1の高齢夫婦

バリアフリーと省エネを同時に進めた事例で、介護保険住宅改修で玄関・浴室の手すり設置と段差解消(自己負担1割で約18万円相当)、みらいエコ住宅2026事業で断熱材追加と節水型トイレ交換(約52万円)、先進的窓リノベ2026事業で浴室・リビング窓の交換(約75万円)を組み合わせ、合計約145万円の補助を活用しました。介護保険は自治体への事前申請、国の3事業は登録事業者経由、と申請窓口が分かれる点に注意が必要です。

よくある質問

Q1. 補助金の「併用」と「二重取り」の違いは?

異なる工事箇所に異なる制度を使うのが「併用」で、これは多くの場合で認められます。一方、同じ窓の交換に対して国の窓リノベ事業と長期優良住宅化リフォーム推進事業の両方から補助を受けるのは「二重取り」となり、原則として認められません。線引きは「工事箇所と財源(国費か地方費か)」で決まります。

Q2. 国の補助金と自治体の補助金は本当に両方もらえる?

多くの自治体は国の制度との併用を明示的に認めていますが、「国の補助対象工事費を控除した残額を補助対象とする」など条件付きの場合もあります。要綱の「他制度との併用」項目を必ず確認するか、自治体窓口に直接問い合わせるのが確実です。

Q3. 補助金申請は自分でやる必要がある?

住宅省エネ2026キャンペーンの3事業は、いずれも登録事業者による代行申請が原則です。施主が直接申請することはできず、登録事業者と工事請負契約を結ぶ必要があります。介護保険住宅改修と自治体補助は施主が窓口に行くケースもあるため、業者と役割分担を明確にしてください。

Q4. 予算が締め切られたら来年再チャレンジできる?

住宅省エネ2026キャンペーンは令和7年度補正予算で措置された単年度事業のため、予算上限に達した時点で受付終了となります。後継事業が翌年度に継続される可能性はありますが、補助上限額や対象要件は変更されることが多いため、今年度の予算で申請するのが安全です。

Q5. 補助金をもらうと住宅ローン減税は減る?

住宅ローン減税の対象工事費は「自己負担額(補助金控除後)」で計算します。補助金を受け取ったぶん控除対象額は減りますが、減税自体が使えなくなるわけではありません。確定申告時に補助金額を正しく申告することで、両制度を整合的に活用できます。

まとめ — 併用判断は「工事箇所×財源」で考える

リフォーム補助金の併用は「工事箇所が異なる」「財源が国費同士でない」の2点をクリアできれば、3〜5制度を組み合わせて100万円超の補助を引き出すことが可能です。一方、同じ箇所への二重申請は交付取消につながるため、施工業者と相談して工事ごとに制度を振り分けてください。

まずは 補助金診断 で自宅で使える制度の組み合わせを確認し、各制度の詳細は リフォーム補助金まとめ でチェックすることをおすすめします。予算先着順のため、本格的に検討するなら2026年前半中の申請完了を目標スケジュールとしてください。


免責事項:本記事の情報は2026年4月時点のものです。住宅省エネ2026キャンペーン各事業の補助上限・対象要件・申請期間は予算消化状況や運用見直しにより変更されることがあります。最新の情報は 子育てグリーン住宅支援事業/みらいエコ住宅2026事業 公式サイト先進的窓リノベ2026事業 公式サイト給湯省エネ2026事業 公式サイト およびお住まいの自治体の窓口でご確認ください。実際の交付決定額は工事内容・住宅の状況・申請時期によって異なります。

Sources:

━━ この記事の作成・監修 ━━

リフォーム補助金ナビ編集部

在籍資格者

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)住宅ローンアドバイザー宅地建物取引士

国土交通省・各自治体の公式発表に基づき、補助金情報を毎日更新しています。
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