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【大阪府】耐震改修補助金まとめ|2026年版完全ガイド

(初出: 2026/4/2・ 約11分で読めます
【大阪府】耐震改修補助金まとめ|2026年版完全ガイド

30秒で要点|大阪の耐震リフォーム補助金2026年度版

南海トラフ地震の発生確率は「30年以内に70〜80%」と評価され、大阪府は被害想定の中心エリアに位置しています。1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅は現行の耐震基準を満たしていない可能性が高く、大阪府・各市区町村は2026年度(令和8年度)も耐震診断・設計・改修工事・除却(解体)の費用補助を継続しています。

特に大阪市は2026年度から耐震改修工事の補助限度額を拡充し、戸建住宅で115万円/戸まで補助を受けられるようになりました。さらに国の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」と組み合わせれば、工事費280万円のうち200万円超を補助でカバーできるケースもあります。条件・期限・申請窓口を以下で整理します。お住まいの自治体で実際に使える制度は補助金診断ツールで1分で確認できます。


大阪で使える耐震リフォーム補助金の全体像

大阪の耐震リフォームでは、国の制度(全国共通)×大阪府の基本枠×市区町村の上乗せ補助という三層構造で支援が組まれています。市区町村の制度は大阪府の基本枠を踏まえて各自治体が独自に上乗せしているため、同じ大阪府内でも限度額や補助率が異なります。下表は2026年度の主な制度をまとめたものです。額は各制度の上限値を示していますが、実際の補助額は工事費・所得・建物条件により決まります。

制度名 管轄 主な対象 補助上限額 補助率
長期優良住宅化リフォーム推進事業 国土交通省 耐震+省エネ+劣化対策の総合改修 80万円〜210万円/戸 工事費の1/3
住宅耐震改修特別控除(所得税) 国税庁 1981年以前の住宅の耐震改修 25万円(標準工事費の10%) 控除(減税)
固定資産税の減額措置 総務省 耐震改修済住宅 翌年度1/2減額(120㎡まで) 減税
大阪府住宅・建築物耐震10か年戦略 大阪府+市町村 1981年以前の木造戸建 改修50〜75万円ほか 各市町村で異なる
介護保険住宅改修費 厚生労働省 要支援・要介護認定者の住宅 20万円(自己負担1〜3割) 7〜9割

ここで重要なのは、国の長期優良住宅化リフォーム事業と大阪府・市区町村の耐震補助は併用できる点です。ただし「同じ工事に二重に補助は出ない」のが原則で、「耐震部分は市の補助+断熱部分は国の補助」のように工事内訳ごとに振り分けて申請するのが王道のパターンです。詳しい組み合わせ方はリフォーム補助金まとめも参照してください。


大阪府の耐震補助「基本枠」と所得要件

大阪府は「住宅・建築物耐震10か年戦略・大阪」に基づき、府と市町村が連携して耐震化を進めています。府は補助制度の枠組みと一部費用負担を担い、実際の申請窓口は各市町村です。基本枠の上限は次のとおりで、市町村が独自に上乗せしている地域では限度額がさらに大きくなります。

  • 耐震診断:上限5万円(補助率おおむね10/11)
  • 耐震改修設計:上限10万円(補助率2/3)
  • 耐震改修工事:上限50万円(所得要件を満たせば75万円)
  • 耐震除却(解体)工事:上限20万円

対象は「昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅」で、現に居住しているか入居予定であること、世帯の課税所得金額が507万円未満(給与収入の目安で年収910万円程度)であることが共通要件になります。所得要件を超えると改修補助の上限が下がる、もしくは対象外になる場合があります。


大阪市の2026年度拡充ポイント

大阪市は2026年度から、耐震改修工事と耐震除却工事の補助限度額を拡充しました。対象建物の建築時期も「平成12年5月31日以前に建築確認を受けたもの」まで広げられており、従来の昭和56年基準で対象外だった2000年以前の木造住宅も補助の射程に入っています。耐震改修工事の補助率は工事費の1/2、戸建住宅は115万円/戸が上限です。

補助メニュー 補助率 限度額 申請締切
耐震診断 10/11 5万円/戸(共同住宅は20万円/棟) 12月28日
耐震改修設計 2/3 10万円/戸(同18万円/棟) 12月28日
耐震改修工事 1/2 115万円/戸 12月15日
耐震除却(解体) 1/3 70万円/戸(同140万円/棟) 12月28日

申請窓口は大阪市住宅供給公社(大阪市立住まい情報センター4階)で、書類審査の後に交付決定通知が出てから着工する流れです。先着順で予算枠に達した時点で締切前でも受付終了する場合があるため、年度後半に駆け込み申請を考えている方は早めに窓口へ事前相談することをおすすめします。


主要市別の補助額比較(2026年度・木造戸建)

府内主要市の補助額を並べると、自治体によって戦略がはっきり分かれます。都心部ほど密集市街地対策で改修補助が手厚く、郊外でも独自加算(市内業者発注加算・高齢者加算など)を設けている市が増えています。下表は2026年度の標準的な木造戸建ての改修工事補助上限の比較です。

自治体 耐震改修工事上限 補助率 特徴
大阪市 115万円/戸 1/2 2000年以前まで対象拡大
堺市 100万円/戸 工事費の一部 緊急交通路沿道は計画費上限32.5万円
東大阪市 105万円/戸 8/10 簡易改修50万円+市内業者加算5万円
茨木市 80万円(所得要件超)/105万円(低所得世帯) 各々 月額所得214,000円以下で105万円
豊中市 標準枠50〜100万円程度 市町村基本枠+上乗せ 北摂エリアで耐震+断熱の併用相談が多い
吹田市 2025年度から限度額増額 工事費の一部 木造戸建は1981年以前限定

注意点として、東大阪市は「利子補給型」と「補助金型」の選択制になっており、利子補給を選ぶと改修工事の補助上限が47.5万円に下がります。同じ「上限105万円」でも申請パターンによって受け取れる金額が変わるため、施工会社と打ち合わせる前に各市の要綱を必ず確認してください。


対象になる家/ならない家|セルフチェック

補助金の可否は「築年数」「構造」「居住形態」「所有関係」「所得」の5要素でほぼ決まります。下のチェック項目に当てはまるかどうかで、申請可能性をざっくり判定できます。一つでも×が付くと対象外になる場合があるので、心当たりがある人は申請前に必ず窓口で確認してください。

  • 1981年5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅である(大阪市は2000年5月31日以前まで対象)
  • 自分または家族が居住している、または入居予定がある
  • 申請者本人がその住宅の所有者である(共有名義の場合は他の共有者の同意書が必要)
  • 店舗・事務所併用の場合、住宅部分の床面積が建物全体の1/2以上
  • 世帯の課税所得金額が507万円未満(年収目安910万円程度)
  • 過去に同一建物で同種の補助を受けた
  • 工事を先に着工してしまった(交付決定前の着工は対象外)
  • 市町村税の滞納がある

「築40年だけど構造はRC造」「事業用テナントが半分以上を占める」といった建物は耐震補助の対象から外れる場合があります。一方で、住宅部分が過半を占めていれば店舗併用住宅も対象になる自治体が大半です。判断に迷ったら自治体の建築指導課か住まい公社に建物の登記簿謄本を持参して相談するのが確実です。


国×府×市の併用シミュレーション

実際にどれくらい自己負担が圧縮できるか、大阪市内の戸建て(築45年・延床120㎡)で耐震改修+断熱改修を行うケースで試算してみます。耐震部分は市の補助、断熱や劣化対策を含む総合改修部分は国の長期優良住宅化リフォーム推進事業を充てる、という王道パターンです。条件次第では、自己負担を工事費の3分の1以下まで下げられる可能性があります。

項目 パターンA(耐震単独) パターンB(耐震+長期優良併用) パターンC(耐震+断熱+介護改修)
工事費合計 280万円 380万円 350万円
大阪市 耐震改修補助 115万円 115万円 115万円
国 長期優良住宅化リフォーム 80万円
子育てグリーン住宅支援 30万円 45万円
介護保険住宅改修費 18万円
所得税控除(耐震改修) 25万円 25万円 25万円
自己負担額(概算) 約140万円** 約130万円 約147万円**

このように、耐震単独でも工事費の半分は補助でカバーできます。さらに断熱改修を組み合わせれば国の事業も使えるため、追加工事の負担増を補助でほぼ相殺できる構造です。「ついでに窓断熱や手すり工事も入れる」ほど補助メニューが増えるという設計になっているので、見積もり段階で「耐震だけ」と決めつけずに、施工会社へ複数制度の併用提案を依頼してみてください。


申請の流れ|7ステップ

申請手続きは複雑そうに見えますが、流れ自体は標準化されています。唯一にして最大の鉄則は「交付決定の通知が届く前に契約・着工しない」ことです。フライング着工は理由を問わず補助対象外になります。

  1. 耐震診断を申し込む(市町村窓口・住まい公社)
  2. 診断結果(評点)を確認:1.0未満なら改修対象
  3. 補助金対応の施工業者から見積もりを取る無料見積もりで複数比較
  4. 耐震改修設計を行い、補助金交付申請:書類は業者と共同作成
  5. 交付決定通知の受領後に契約・着工
  6. 完了後、実績報告書を提出:写真・領収書・検査済証など
  7. 補助金の口座振込・税制優遇の確定申告

申請から交付決定までは概ね1〜2か月、工事完了後の補助金振込まで含めると半年程度の余裕を見ておきたいところです。年度末に駆け込みで動くと書類不備で翌年度送りになるリスクがあるため、遅くとも夏までには動き始めるのが現実的なスケジュールです。


知っておきたい税制優遇

補助金とは別に、耐震改修には2種類の減税が用意されています。1つ目は所得税の住宅耐震改修特別控除で、標準的な工事費用の10%(上限25万円)が所得税から控除されます。2つ目は固定資産税の減額措置で、耐震基準適合の改修を完了すると翌年度の固定資産税が1床面積120㎡相当分まで2分の1減額されます。固定資産税減額の現行適用期限は2026年3月31日完了分までですが、過去にも延長が繰り返されているため最新の税制改正大綱を確認してください。


よくある質問

Q1. マンションでも耐震補助は使えますか?

A. はい、大阪市・堺市など多くの自治体で民間分譲マンションの耐震診断・改修補助があります。ただし管理組合決議や全戸の同意が必要になる場合が多いため、戸建てより手続きの難易度が上がります。

Q2. 木造ではなく鉄骨造・RC造の戸建ですが対象になりますか?

A. 自治体によって扱いが異なります。大阪市は構造を問わず1981年以前(市は2000年以前まで拡大)の建築物を対象にしている一方、府の基本枠は木造住宅が中心です。RC造2階建ての戸建ては各市の窓口で個別判定になります。

Q3. 評点1.0未満の家でないと補助は出ない?

A. 改修工事の補助は「改修後に評点1.0以上を確保すること」が交付条件です。診断結果で評点が0.7未満(倒壊する可能性が高い)の家は補助の重点対象になります。

Q4. 申請から振込までどれくらいかかる?

A. 交付決定までは1〜2か月、工事完了・実績報告から振込まで1〜2か月が一般的で、合計で半年前後を見ておくと安全です。立替払いが原則なので、工事費の一時的な資金繰りも事前に検討してください。

Q5. 補助金は確定申告の対象になる?

A. 補助金は原則「一時所得」として課税対象になりますが、特別控除50万円があるため少額の補助のみであれば実質非課税になるケースが多いです。所得税の耐震改修特別控除と併用する際は、税理士か税務署に確認してください。


参考・出典


本記事は2026年4月時点の公開情報をもとに編集しています。補助金制度の限度額・適用期限・対象要件は年度途中で改正されたり予算枠に達して受付終了となる場合があります。実際の申請にあたっては、必ずお住まいの市区町村の窓口で最新情報をご確認ください。記事内の併用シミュレーションは一般的な条件を仮定したモデルケースであり、実際の補助額をお約束するものではありません。

━━ この記事の作成・監修 ━━

リフォーム補助金ナビ編集部

在籍資格者

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)住宅ローンアドバイザー宅地建物取引士

国土交通省・各自治体の公式発表に基づき、補助金情報を毎日更新しています。
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