【東京都2026年版】蓄電池補助金|制度一覧と申請方法

情報が揃いました。記事を執筆します。
30秒で要点(東京都2026年度・蓄電池補助金まとめ)
東京都にお住まいで蓄電池の導入を検討している方が、まず押さえておきたいポイントを整理します。
- 東京都の本命制度は「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」のうち「家庭における蓄電池導入促進事業」。蓄電池パッケージで 1kWhあたり12万円・上限120万円/戸 の助成が想定され、運営は 公益財団法人東京都環境公社(クール・ネット東京)。
- DR(デマンドレスポンス)実証に参加すると +10万円 の上乗せ。
- 国の制度(SIIのDR家庭用蓄電池事業) と併用可能で、国側は 1kWhあたり3.7万円・上限60万円。条件を満たせば 東京都120万円+DR上乗せ10万円+国60万円=合計約190万円規模の支援が受けられる試算になります。
- 申請は 契約前の「事前申込」が原則。令和8年度の事前申込受付は 令和8年5月末頃の開始予定 とアナウンスされています。
- 区市町村単位の上乗せ補助は地域差が大きく、世田谷区は2024年度に住宅用蓄電池の補助を終了、八王子市は予算上限到達で受付終了といった事例もあるため、最新状況の確認が欠かせません。
「自分が対象になるか」「いくら戻ってくる試算になるか」を3分で把握したい方は、診断ツールから条件を入力すると目安が出ます。
全国版の総まとめは リフォーム補助金まとめ(2026年版) を参照してください。
なぜ東京都は蓄電池補助に力を入れているのか — 都市特有の3つの事情
東京都の補助金は全国的に見ても破格で、令和8年度の事業予算は 約1,012億円(前年度約702億円から大幅増額)と過去最大規模に達しています。背景には、東京都ならではの事情があります。
1. 新築戸建ての太陽光パネル設置義務化(2025年4月施行)
東京都環境確保条例の改正により、延べ床面積2,000㎡未満の住宅を年間20,000㎡以上供給する大手住宅メーカーには、新築戸建てへの太陽光パネル設置が義務付けられました。発電した電力を「貯めて使う」蓄電池との組み合わせが前提になりつつあり、都として蓄電池の普及を強力に後押しする政策的根拠があります。
2. 首都直下地震への備え
内閣府の被害想定では、首都直下地震が発生した場合、最大約1,220万軒の停電が見込まれるとされています。木造住宅密集地(木密地域)が広く残る23区西部・東部では、長期停電時の在宅避難の生命線として蓄電池の役割が大きく、防災装備としての位置付けが補助金の名称(「災害にも強く健康にも資する」)に明確に表れています。
3. ヒートアイランドと電力需要ピーク
都心部は周辺と比べて夏季の最高気温が2〜3℃高く、エアコン稼働による夕方の電力ピークが慢性化しています。蓄電池でピークシフトを行うDR(デマンドレスポンス)は、都の電力需給対策とも直結しており、DR参加に+10万円の上乗せが設定されているのはこの文脈です。
このように、東京都の蓄電池補助は「環境施策+防災施策+電力安定化」が三位一体になっている点が、他県との大きな違いと言えます。
東京都独自の制度 — 家庭における蓄電池導入促進事業
制度の正式情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式事業名 | 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(家庭における蓄電池導入促進事業) |
| 実施主体 | 東京都環境局(公益財団法人東京都環境公社=クール・ネット東京が事務) |
| 申請窓口 | 創エネ支援チーム 蓄電池ヘルプデスク |
| 電話番号 | 03-6633-3824 |
| 受付時間 | 平日 9:00〜17:00(祝祭日・年末年始を除く) |
| 事業規模(令和8年度) | 約1,012億円(断熱・太陽光住宅普及拡大事業の総額) |
| 受付方式 | 先着順ではなく 事前申込制(予算枠到達時は受付停止の可能性あり) |
クール・ネット東京の事務局は 東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル19階 に置かれています。窓口での書類受付は原則行わず、郵送と専用ポータル経由の電子申請が中心です。
補助額の単価
令和7年度の交付要綱をベースに整理すると、補助単価は以下の構造になっています(令和8年度は同水準が想定されており、最新値はクール・ネット東京の特設ページで要確認)。
| 区分 | 補助単価 | 上限 |
|---|---|---|
| 蓄電池パッケージ(新規導入) | 12万円/kWh | 助成対象経費(税抜)または120万円/戸の低い方 |
| 蓄電池ユニット増設 | 8万円/kWh | 助成対象経費(税抜)または120万円/戸の低い方 |
| DR実証参加上乗せ | 一律 +10万円 | — |
対象機器・対象者の要件
- 機器要件:一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の補助対象機器登録リストに掲載されている機種であること。市販の蓄電池でも未登録のモデルは対象外となります。
- 対象者:助成対象機器の所有者(個人・法人問わず可。ただし国・地方公共団体は除く)。東京都内の住宅に設置することが前提で、賃貸物件の場合はオーナー側の申請が想定されます。
- 建物条件:戸建て・集合住宅とも対象。築年数の制限は明示されていませんが、既存住宅でも新築でも対象になりうる構成です。
- 設置工事:都内に登録のある電気工事業者が施工することが事実上の要件。施工事業者の登録番号を申請時に記入します。
令和8年度の特例措置(重要)
令和8年4月1日〜6月30日の期間中に 事前申込前に契約を締結・着工した場合 でも、一定条件を満たすことで遡って補助対象に含める運用が示されています。年度替わりの空白期間で着工せざるを得ない案件への配慮ですが、適用条件は要綱で細かく定められているため、契約前にヘルプデスク(03-6633-3824)への確認が安全です。
国の制度 — DR家庭用蓄電システム導入支援事業(SII)
東京都の制度と必ず併用検討したいのが、経済産業省系の 「DR家庭用蓄電池事業」 です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 令和7年度補正 再生可能エネルギー導入拡大・分散型エネルギーリソース導入支援等事業費補助金(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業) |
| 実施機関 | 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)/大日本印刷株式会社 |
| 補助単価 | 1kWhあたり3.7万円 |
| 上限 | 60万円(設備費・工事費合計の1/3以内) |
| 公募期間 | 2026年3月24日〜2026年12月10日 |
| 予算規模 | 約54億円(家庭用蓄電システム分) |
令和7年度(2025年度)のDR補助金は 数か月で予算上限に達して受付終了 した実績があり、令和8年度も早期締切のリスクが指摘されています。東京都の事前申込が始まる5月末を待たずに、国の交付決定を先行して取りに行く戦略 が現実的な選択肢になります。
国×東京都×区市町村の併用シミュレーション
ここでは、想定モデルとして 「都内戸建てに容量10kWhの蓄電池をパッケージで新規導入、本体・工事費合計170万円(税抜)」 のケースで試算します。
試算の前提
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 蓄電池容量 | 10kWh |
| 設備費+工事費(税抜) | 170万円 |
| DR実証参加 | あり |
| お住まい | 東京都内(区市町村独自補助は別途加算) |
補助額の積み上げ
| 補助元 | 計算 | 補助額(試算) |
|---|---|---|
| 東京都(家庭における蓄電池導入促進事業) | 12万円 × 10kWh=120万円(上限120万円の枠内) | 120万円 |
| 東京都DR実証参加 上乗せ | 一律 | +10万円 |
| 国(SII DR家庭用蓄電池事業) | 3.7万円 × 10kWh=37万円(上限60万円・1/3以内=56.6万円のいずれか低い方) | 37万円 |
| 合計 | — | 約167万円 |
機器費・工事費が大きいケースでは、東京都120万円+DR10万円+国60万円=最大約190万円規模 に達するシミュレーションも公表されています。実額は機種・容量・工事内容で変動するため、施工会社に「補助金込みの実質負担額」での見積もりを依頼するのが確実です。
区市町村の上乗せ状況(2026年4月時点の例)
| 区市町村 | 蓄電池への補助 | 備考 |
|---|---|---|
| 練馬区 | あり | 「練馬区カーボンニュートラル化設備設置等補助金」で蓄電池を対象。太陽光と同時申請が要件 |
| 世田谷区 | なし(2024年度終了) | 「世田谷区エコ住宅補助金」から蓄電池が外れた |
| 八王子市 | 終了(直近年度) | 「再生可能エネルギー利用機器等設置費補助制度」は予算上限到達で受付終了の年度が続く |
| 板橋区・北区・葛飾区など | 年度ごとに改廃あり | 各区HPの最新告示を要確認 |
区市町村の補助は 金額が小さい一方で予算枯渇が早い 傾向にあるため、検討初期段階で住所地の区市町村HPを必ず確認してください。
対象工事・補助額の早見表
| 設置内容 | 東京都の補助単価 | 東京都の上限 | 国(SII)併用時の追加 |
|---|---|---|---|
| 蓄電池パッケージ(新規) | 12万円/kWh | 120万円/戸 | 1kWhあたり3.7万円・上限60万円 |
| 蓄電池ユニット増設 | 8万円/kWh | 120万円/戸 | (同上、対象機種要確認) |
| DR実証参加 | +10万円(定額) | — | — |
| 太陽光パネル同時設置 | 別事業で別途助成 | — | 別事業で別途助成 |
| V2H(電気自動車充放電設備) | 別事業(V2H事業)で対象 | — | 別事業で対象 |
申請の流れ(ステップ図)
[1] 施工会社・機種選定
↓ SII登録機種か確認
[2] 見積取得(補助金込みの実質負担額で)
↓
[3] 事前申込(クール・ネット東京・電子申請)★契約前に必須
↓
[4] 受理通知の受領
↓
[5] 契約 → 工事 → 引渡し・使用開始
↓
[6] 交付申請兼実績報告(領収書・写真・SII登録番号など添付)
↓
[7] 審査 → 交付決定通知
↓
[8] 補助金の振込(口座入金)
ポイント:
- 「事前申込→契約→工事」の順序を逆にすると対象外になるのが最大の落とし穴です(令和8年度の特例措置に当てはまる場合を除く)。
- 国のSII補助金は別ルートで並行申請が必要。東京都の窓口では国の手続きは扱われないため、施工会社に 「両方とも申請を代行してくれるか」 を初回打ち合わせ時に必ず確認することが推奨されます。
- 工事写真は機器の銘板・設置状況・配線・分電盤など細かく指定されるため、現場任せにせず指示書を入手しておくと再撮影リスクを下げられます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 太陽光パネルを設置していなくても蓄電池の補助は受けられる?
東京都の家庭における蓄電池導入促進事業は、太陽光発電の設置を必須要件としていません。蓄電池単体での申請も想定されています。ただし、停電時の自立運転を含めた経済性で見ると、太陽光との組み合わせが推奨されるケースが多いです。
Q2. 賃貸住宅・分譲マンションでも対象になる?
機器の所有者が申請者となるため、賃貸の場合はオーナー(家主)側の申請が前提です。分譲マンションの専有部に設置するケースは一定条件で対象になりえますが、共用部や管理組合主体の設置は別事業(集合住宅向け)の枠組みになる可能性があります。
Q3. DR実証参加とは具体的に何をすればよい?
電力需給ひっ迫時に、電力会社や指定アグリゲーターからの要請に応じて蓄電池の運転モードを切り替え、需要削減に協力する仕組みです。多くの場合、対応するメーカーの蓄電池とアプリ連携で 自動制御 されるため、利用者側の負担は契約時の同意手続きが中心になります。
Q4. 既設の太陽光に蓄電池を後付けする場合も対象?
既設の太陽光発電システムに対する 蓄電池の単独後付け も対象として想定されています。既存パワーコンディショナーの仕様や保証への影響など、施工会社との事前確認が必要です。
Q5. 補助金はいつ振り込まれる?工事費の立て替えは必要?
東京都の補助金は 工事完了・実績報告後の事後支払い が原則です。工事費は一旦施主側で全額を支払う形になり、補助金は申請から数か月後に口座へ振り込まれる流れが一般的です。資金繰りが厳しい場合は、施工会社の 補助金分割払い対応 やリフォームローンの活用が検討材料になります。
Q6. 災害時の停電で本当に使える?
蓄電池の自立運転機能の有無、特定負荷型か全負荷型かで使用感が大きく変わります。冷蔵庫・通信機器・照明など最低限の負荷であれば数日もたせる設計も可能ですが、エアコン全室使用は容量・出力の制約を受けます。家族構成と必要負荷から逆算して容量を決めるのが現実的です。
参考・出典
- 家庭における蓄電池導入促進事業|クール・ネット東京
- 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業|東京都環境局
- 令和7年度 家庭における蓄電池導入促進事業|クール・ネット東京
- DR家庭用蓄電池事業|一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)
- 断熱・太陽光住宅普及拡大事業補助申請期間等|東京都報道発表(2026年2月)
制度は年度途中でも改定される可能性があり、要件・補助単価・受付期間は 必ず一次ソース(クール・ネット東京・SII公式)または窓口(蓄電池ヘルプデスク 03-6633-3824)でご確認ください。本記事は2026年4月時点の情報をもとに整理しています。
「自宅の条件で実際にいくら戻るのか」を確認したい方は、まず 補助金診断 で対象制度の絞り込みからどうぞ。全制度の俯瞰には リフォーム補助金まとめ(2026年版) が便利です。
━━ この記事の作成・監修 ━━
リフォーム補助金ナビ編集部
在籍資格者
国土交通省・各自治体の公式発表に基づき、補助金情報を毎日更新しています。
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