結論サマリー
- 2026年に入っても塗料・シンナーの値上げは収束せず、6月にも新たな改定が実施されています
- 日本ペイントは2026年6月1日出荷分から溶剤系25〜35%・水性20〜30%を値上げ。関西ペイント・エスケー化研・アステックペイントなど主要各社も追随
- 中東情勢の悪化に伴うナフサ(石油化学原料)の供給不安が主因。一部では受注制限・材料入手難も報じられています
- 外壁塗装の費用は上昇傾向。補助金制度は要件を満たす場合に費用負担軽減の選択肢になります(適用可否は自治体・業者に確認)
このニュースの要点
2025年後半から続く塗料価格の上昇は、2026年に入っても止まっていません。むしろ各メーカーが段階的・連続的に値上げを重ねており、2026年6月にも新たな改定が実施されました。背景にあるのは、中東情勢の悪化(ホルムズ海峡周辺の地政学リスク)に伴うナフサ等の原材料確保の難しさです。塗料の主原料である有機溶剤の供給が不安定になり、価格上昇と一部メーカーでの受注制限・出荷統制という形で、リフォームを検討する家庭にも影響が及び始めています。
何が変わったのか
- 値上げ対象: シンナー(溶剤)および塗料本体(溶剤系・水性ともに)
- 傾向: 2025年から複数回にわたる段階的値上げが継続。2026年に入って改定率がさらに拡大
- 新たな論点: 値上げだけでなく、受注制限・出荷統制・材料入手難といった「手に入りにくさ」が顕在化
外壁塗装を予定している場合、価格だけでなく「希望の塗料・時期で着工できるか」という供給面の確認も必要になってきています。
2026年6月最新動向(メーカー各社の改定)
公開情報・業界まとめ(屋根修理テイガクの2026年6月18日更新まとめ等)で確認できた、主要メーカーの直近の動きは以下の通りです。改定率・適用日は各社の発表に基づくもので、最終的な適用条件は各メーカー・販売店にご確認ください。
- 日本ペイント: 2026年6月1日出荷分から塗料類全般を値上げ(溶剤系25〜35%・水性20〜30%)。シンナーは3月の発注分から大幅値上げ(最大75%)が報じられ、約1年で複数回の改定を重ねています
- 関西ペイント: 中東情勢を受け、シンナー製品を50%超値上げ(4月13日出荷分〜)。あわせて、前年同月の出荷実績を上限とする出荷統制を実施したと報じられています
- エスケー化研: 溶剤形製品を20〜30%、水性製品を15〜25%値上げ(4〜5月出荷分〜)
- アステックペイント: シンナー70%のほか、溶剤系・水性塗料、シーリング材なども値上げ対象として案内
これらに加え、一部メーカーで下塗り材など特定品種の一時的な受注停止や、防水材・ルーフィング・金属屋根材といった塗料以外の建材でも値上げ・出荷制限が報じられています。塗料単体ではなく「外装工事全体の資材」に影響が広がっている点が、2026年の特徴です。
背景・理由
塗料・シンナー値上げの背景には、以下の要因が重なっています。
- 中東情勢の悪化: ホルムズ海峡周辺の地政学リスクの高まりで、ナフサ等の原材料確保が困難に
- 原材料費の高騰: 石油由来の樹脂・顔料・有機溶剤の価格上昇
- 円安の影響: 輸入原材料のコスト増加
- 物流費・人件費の増加: 輸送・製造コストの上昇が価格に反映
特に2026年は、原油・ナフサ相場の急変動が「価格」と「供給量」の両面に影響している点が、従来の値上げ局面との違いです。
リフォーム費用・計画への影響
塗料・シンナーの値上げは、外壁塗装をはじめとする外装リフォームの費用に直結します。2026年の各種相場情報では、30坪程度の戸建ての外壁塗装費用はおおむね70万円台〜140万円台、平均は100万円台前半というレンジで案内されており、ここ数年で上昇傾向にあります(金額は塗料グレード・建物状態・地域で大きく変動します)。
値上げが秋以降にさらに連鎖する見通しを示す業者発信もあり、塗料種別や着工時期によっては数十万円規模の差が生じる可能性も指摘されています。重要なのは、
- 価格: 同じ仕様でも見積もり時期によって変わりうる
- 供給: 希望の塗料・色・グレードが、希望の時期に確保できるとは限らない
という2点を前提に計画を立てることです。実際の費用・納期は、必ず複数業者の見積もりで確認してください。
いつ・どう動くべきか
価格・供給ともに不確実性が高い局面のため、「焦って即決」でも「無期限に様子見」でもなく、情報を押さえたうえで判断するのが現実的です。
- 今すぐ: 自宅の劣化状況を把握し、緊急性(雨漏り・剥離など)の有無を確認。使える補助金制度がないか情報収集を始める
- 数週間以内: 複数の業者から見積もりを取り、塗料の種類・在庫・着工可能時期を具体的に確認する
- 数ヶ月後: 緊急性が低い場合は、メーカーの改定動向・供給状況を見ながら、無理のないタイミングで判断する
雨漏りや破損など緊急性の高い工事は先送りせず、優先して相談することが推奨されています。一方で緊急性が低いケースでは、価格・供給の動向を確認しながら進める考え方が紹介されています。
補助金については、住宅の省エネ改修などで国・自治体の制度を利用できる場合があります。要件を満たす場合に申請可能で、対象工事・予算・受付状況は制度ごとに異なります。詳細はお住まいの自治体および施工業者に必ずご確認ください。
よくある質問
- 塗料の値上げはいつまで続くのか?
- 現時点で明確な終了時期は示されていません。原材料(ナフサ等)の供給と相場、為替の動向に左右されるため、当面は不透明な状況が続くとみられます。 - 値上げ前に急いで契約した方が良いですか?
- 価格上昇は進んでいますが、「急ぐべきか」は建物の劣化状況・緊急性・予算によって異なります。緊急性が低い場合は、複数業者の見積もりと供給状況を確認したうえで判断することをおすすめします。 - 希望の塗料が手に入らないことはありますか?
- 一部メーカーで受注制限・出荷統制・材料入手難が報じられています。希望の塗料・グレード・色が、希望の時期に確保できるかを見積もり段階で業者に確認しておくと安心です。 - 補助金制度を利用するにはどうすればよいですか?
- 国・自治体の省エネ改修支援などが対象になる場合があります。要件を満たす場合に申請可能なので、公式情報を確認し、自治体・業者に相談してください。
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