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静岡県TOUKAI-0|耐震改修上限100万円の対象と申請

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静岡県TOUKAI-0|耐震改修上限100万円の対象と申請

30秒でわかる「プロジェクトTOUKAI-0」の要点

静岡県は、南海トラフ地震に備えた住宅耐震化の旗艦施策として「プロジェクトTOUKAI-0(とうかいゼロ)住宅耐震化促進事業」を展開しています。リフォーム補助金ナビDBに登録の本制度(管理ID:96)は、1981年5月31日以前に着工された旧耐震基準の住宅を対象に、耐震診断・補強計画・改修工事の各フェーズに対して上限100万円規模の支援を行うものです。

本記事では、ニュース紹介ではなく「今この制度を使うかどうか迷っている方が、自分が対象か・いくら戻るか・どう申請するかを15分で判断できる」ことを目的に、独自のチェックリスト・ケース別試算・申請フローでまとめます。

💡 ポイント

「TOUKAI-0」は県の包括的な看板施策で、実際の申請窓口はお住まいの市町になります。県が制度の枠組みと予算の一部を担保し、市町ごとに運用ルール・上限・上乗せが少しずつ違う、という二段構造が特徴です。


既存「耐震改修補助金」記事との違い

リフォーム補助金ナビでは「2026年版 リフォーム補助金まとめ」など全国制度の解説も掲載しています。そちらが「全国共通の枠組みと国費の流れ」を扱うのに対し、本記事は静岡県という南海トラフ地震の最前線県に特化した独自プロジェクトを、県と市町の二層構造として解きほぐす点で読み口が違います。

切り口 全国共通の耐震補助 プロジェクトTOUKAI-0(本記事)
主体 国(社会資本整備総合交付金) 静岡県+市町の二層
対象住宅 旧耐震+一部新耐震 1981年5月以前の住宅中心
思想 全国一律の底上げ 南海トラフ前提の集中投下
申請窓口 市町村のみ 市町(県は枠組み・広報)

つまり静岡県内にお住まいなら、全国制度より優先して本制度を検討する価値があると言えます。


制度の構造を1枚で理解する

プロジェクトTOUKAI-0 3段ロケット構造
①無料/低額の耐震診断
専門家を派遣し、まず「自宅は危険か」を数値(評点)で可視化する入口
②補強計画の策定支援
どこをどう補強するかの設計図づくりを補助
③耐震改修工事への助成(上限100万円規模)
壁の増設・基礎補強・屋根軽量化などの本体工事を支援

このように、診断 → 計画 → 工事 と段階を踏むほど補助の規模が大きくなる仕組みで、いきなり工事申請ではなく「まず診断」から入るのが実務上の王道になります。


対象になる人/ならない人 チェックリスト

ご自宅・物件が本制度の対象かを以下で確認してください。①〜⑦すべてに該当すれば、市町への申請を本格検討して問題ない段階と言えます。

対象になりやすい条件(チェック式)

  • [ ] ①住宅の所在地が静岡県内の市町である(県外不可)
  • [ ] ②着工が1981年(昭和56年)5月31日以前の旧耐震基準住宅である
  • [ ] ③一戸建て・併用住宅・長屋・共同住宅のいずれか(多くの市町で木造を主対象)
  • [ ] ④耐震診断の結果、評点が1.0未満(倒壊する可能性がある等)と判定されている、または判定予定
  • [ ] ⑤改修工事後、評点が1.0以上(一応倒壊しない)に到達する計画である
  • [ ] ⑥申請者が住宅の所有者である(または所有者の同意を得ている)
  • [ ] ⑦市町村税の滞納がない

対象外になりやすいケース

ケース 理由
1981年6月以降着工の住宅 新耐震基準のため原則対象外
工事着手後・完了後の事後申請 交付決定前の着工は対象外運用が一般的
賃貸用アパートで所有者の同意未取得 申請者要件を満たさない
改修後の評点が1.0未満のまま 補助の趣旨(倒壊防止)を満たさない
増築のみで補強要素がない 「耐震改修」に該当しない

💡 ポイント

「自分の家は新耐震だから対象外」と決めつける前に、建築確認の年月日を確認してください。1981年6月着工でも、確認申請が5月以前であれば旧耐震基準で建てられている例が散見されます。


いくらもらえる?ケース別試算

実際の補助額は市町ごとに上乗せルールが違いますが、県と市町の合算で工事1件あたり概ね100万円規模を上限に支援される、というのが本制度の標準的な姿です。以下は、リフォーム補助金ナビDBで把握している運用実態を踏まえた目安試算です(最終額は必ず市町の窓口でご確認ください)。

ケースA:木造在来工法・一般世帯

  • 築年:1978年(旧耐震)
  • 改修内容:壁の増設、基礎補強、金物追加
  • 工事費総額:240万円
  • 想定補助:100万円
  • 自己負担:140万円

ケースB:高齢者世帯(市町上乗せ想定)

  • 築年:1975年(旧耐震)
  • 改修内容:壁・基礎・屋根軽量化
  • 工事費総額:320万円
  • 想定補助:120万円(県分100万+市町高齢者上乗せ20万)
  • 自己負担:200万円

ケースC:診断のみ実施段階

  • 築年:1980年(旧耐震)
  • 内容:耐震診断+補強計画書の作成
  • 費用総額:18万円
  • 想定補助:15万円前後
  • 自己負担:3万円程度
ケース 工事費 想定補助 自己負担
A 一般世帯(耐震改修) 240万円 100万円 140万円
B 高齢者世帯(上乗せあり) 320万円 120万円 200万円
C 診断+計画のみ 18万円 約15万円 約3万円

💡 ポイント

ケースBのように「高齢者・障害者・子育て世帯への上乗せ」「ブロック塀撤去とのセット支援」を独自に組む市町があります。同じ静岡県内でも自治体差が出る部分なので、ご自身の市町の最新要綱を確認するのが必須です。


申請の流れ(ステップ図)

耐震改修補助 申請フロー(標準形)
  1. 1
    市町の窓口に相談
    建築指導課・住宅政策課などが窓口。年度予算の残枠を確認
  2. 2
    耐震診断の申込
    市町から専門家(耐震診断補強相談士など)が派遣される
  3. 3
    補強計画の策定
    評点1.0以上を目指す改修計画を建築士が作成
  4. 4
    補助金交付申請
    見積書・計画書・図面・所有者書類等を市町に提出
  5. 5
    交付決定 → 工事契約・着工
    交付決定通知を受けてから契約・工事を始めるのが鉄則
  6. 6
    工事完了・実績報告
    完了写真・領収書・検査結果等を提出
  7. 7
    補助金の振込
    審査後に指定口座へ入金。工事費は一旦立替が原則

ここで最大の落とし穴がステップ5「交付決定通知の前に契約・着工しない」点です。先に契約してしまうと補助対象外になりやすいので、必ず通知書を確認してから動いてください。


他制度との併用は可能?

併用しやすいもの

併用相手 可否の傾向 補足
市町独自の上乗せ(高齢者・子育て) ◯(同一申請に上乗せ) むしろ標準。窓口で必ず確認
ブロック塀撤去・建替え補助 別事業として併願可
耐震改修特別控除(所得税) 補助金分は控除対象工事費から差し引く整理
固定資産税の減額(耐震改修) 翌年度から税額が一定期間減額
国の長期優良住宅化リフォーム推進事業 同一工事の二重補助は不可。性能向上工事は分離整理可

併用しにくいもの

  • 同一工事内容に対する国・他自治体の重複補助(原則不可)
  • 既に他制度で全額補助されている工事

💡 ポイント

補助金は「現金が戻る」、減税は「税が安くなる」と性質が違うため、原則は併用しやすいです。ただし、補助金で得た金額を控除対象から差し引く調整は税側で必要になります。詳細は税務署や市町の住宅税制窓口で確認してください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 補助金は工事を始める前にもらえますか?

A. 原則として事後精算です。交付決定 → 着工 → 工事完了 → 実績報告 → 入金の順なので、工事費の立替が必要になります。資金繰り上の不安がある場合、地元の金融機関で「耐震ローン」相当の商品を扱っているケースもあるので、市町の窓口に相談すると紹介してもらえることがあります。

Q2. 業者は自分で選んでよいですか?

A. 多くの市町で業者は施主が自由に選択できます。ただし、耐震改修の実績がある建築士・施工業者であることが要件になっていたり、補強計画書を作る建築士が耐震診断補強相談士など県の登録者である必要があったりします。地域に強いリフォーム会社を選ぶ際は、過去の耐震改修件数を必ず確認してください。

Q3. 確定申告は必要ですか?

A. 補助金そのものは一時所得扱いとなるケースが一般的ですが、特別控除(50万円)の範囲に収まる場合は実質課税ゼロで済むことも多いです。耐震改修特別控除(所得税)と併用する場合は、補助金分を差し引いた工事費が控除のベースになります。詳細は税務署にご確認ください。

Q4. 共有名義の住宅でも申請できますか?

A. 可能ですが、共有者全員の同意書が必要です。所有者の一人だけが申請者になり、他の共有者は同意者として書類に押印するのが標準的な運用です。

Q5. 期限が「2027年3月31日」と聞きました。今申請すれば間に合いますか?

⚠️

A. リフォーム補助金ナビDB上の現時点情報では、2027年3月31日が一区切りの目安として登録されています。ただし、年度ごとの予算枠は先着順で締切前に到達することがあるため、実質的な「ラストチャンス」はこれより早い時期です。自宅の改修を本気で考えるなら、まず耐震診断の予約から動くのが最短ルートです。

Q6. 補助金を使うと工事の自由度が下がりませんか?

A. 構造上の補強箇所(壁・基礎・接合部・屋根重量)に関しては要件があるため、設計の自由度は一定下がります。ただし、内装デザイン・水回り更新・断熱改修などの意匠・設備に関する自由度はそのままです。「耐震+断熱+水回り」をセットで行うリフォームでも、耐震部分だけ補助対象として切り出して申請できます。


次のアクション

  1. まず自宅の建築年を確認(建築確認済証・登記簿で1981年5月以前か判定)
  2. 市町の住宅政策課に電話で相談(年度予算の残枠と必要書類を確認)
  3. 耐震診断を申し込む(無料/低額。改修するか否かはここで判断してOK)
  4. 施工業者は2〜3社で相見積もり(耐震改修実績の確認必須)

リフォーム補助金ナビでは、お住まいの地域・工事内容を入力するだけで使える補助金を一覧化する無料ツールを用意しています。補助金診断はこちら

また、耐震改修以外も含めた最新の補助金全体像は 2026年版 リフォーム補助金まとめ でご確認いただけます。


参考・出典

  • 静岡県公式サイト
  • 静岡県「プロジェクトTOUKAI-0」関連情報(県・各市町の住宅耐震化事業要綱)
  • 国土交通省 住宅・建築物の耐震化に関する施策資料
  • リフォーム補助金ナビ自社DB(管理ID:96)

⚠️ 免責事項

本記事は2026年4月時点で公開されている公的情報および当社DB登録内容をもとに編集したものです。補助金は年度ごと・市町ごとに条件・上限・締切が変わる可能性があり、実際の申請可否・支給額は所在地の市町および静岡県の最新要綱が優先されます。記載内容は要件を満たす場合に申請可能であることを意味し、受給を確約するものではありません。詳細は必ずお住まいの自治体の窓口にご確認ください。

━━ この記事の作成・監修 ━━

リフォーム補助金ナビ編集部

在籍資格者

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)住宅ローンアドバイザー宅地建物取引士

国土交通省・各自治体の公式発表に基づき、補助金情報を毎日更新しています。
掲載情報に誤りを発見された場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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