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ナフサショックはいつまで?市況反落でも8月値上げが来る理由

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ナフサショックはいつまで?市況反落でも8月値上げが来る理由

材料費の高騰・納期遅延でお困りですか?|補助金で実質負担を抑えられます

値上げ局面でも、2026年は国・都道府県・市区町村の補助金を併用すれば工事費の実質負担を大きく減らせる可能性があります。国の住宅省エネ2026キャンペーン、都道府県の独自制度、お住まいの市区町村の助成金を併用するのが最大化のコツ。
申請を知らずに工事を始めると、後から補助金は受け取れません。

※ 診断は無料・登録不要。お住まいの市と工事内容から3〜30件の対象制度を即時表示します

「ナフサが下がったらしいから、リフォームの見積りも下がるだろう」——そう考えて着工を先送りしているなら、その判断はいま危険な側に傾いています。原料市況はたしかに衝突前の水準まで戻りましたが、住宅設備の値上げが実際にあなたの見積書に乗ってくるのは、これから、つまり2026年8月以降だからです。

この記事は「ナフサショックが終わったかどうか」を当てにいく記事ではありません。当サイトではすでに リフォーム値上がりはいつまで?2026年8月の追加値上げ で値上げ全体の流れを、LIXIL値上げ2026はいつから? で各社の改定日を、TOTO受注再開いつ? で供給停止の顛末を扱っています。ここで扱うのは、それらの先にある一段実務的な問い——「市況・メーカー価格・工事見積りの3つは別々のタイミングで動く。では自分はいつ発注すればいいのか」です。

「いつまで」は1つではない — 3つの時計を分けて考える

ナフサショックを1本の線で捉えようとすると、必ず判断を誤ります。実際には、値動きが伝わる層が3つあり、それぞれ時計の進み方が違うからです。

① 市況(スポット)
アジアのナフサ取引価格。日々動く。
すでにピークアウト(2026年6月に衝突前水準へ)
② 国産ナフサ基準価格
四半期ごと、輸入通関実績から算出。
1〜2四半期遅れて追随(4〜6月期がピークの見通し)
③ 設備・建材の価格改定
メーカーが決める。年単位で据え置き。
これから発動(2026年8月〜10月)

読者にとって効いてくるのは③です。そして③は、①が下がったからといって自動的には戻りません。ここが「ナフサショックいつまで」という問いのいちばん厄介なところで、原料の山はもう越えたのに、見積りの山はこれから登る、という逆転が起きています。

一次ソースで見る、いまのナフサはどこにいるのか

数字で確認します。まず市況(①)。日本経済新聞は2026年6月25日時点で、アジアのナフサスポット価格(東京オープンスペック)が1トン627ドルとなり、中東での軍事衝突前の水準である632ドルを下回ったと報じています。ホルムズ海峡の実質封鎖で急騰した局面から、米国産などホルムズ海峡を迂回した代替調達が進んだこと、原油自体が下落したことが理由とされています。同紙は6月中旬にも「3カ月ぶり安値、原油下落で9%安」と伝えており、供給不安の後退は一過性のブレではなく、複数回にわたって確認されています。

一方で②の国産ナフサ基準価格は、まったく別の動きをしています。この価格は、四半期ごとの貿易統計における石化用ナフサの輸入CIF価格を集計し、輸入数量で割った単価に諸掛(1キロリットルあたり2,000円)を上乗せして決まる仕組みです。つまり「すでに日本に入着した貨物の実績値」で決まるため、市況の急変は必ず遅れて反映されます。

化学工業日報によれば、2026年1〜3月期の国産ナフサ基準価格は1キロリットルあたり65,700円で前期比ほぼ横ばい。値動きの小さかった理由は、この期の算定対象が「中東情勢の悪化前」の輸入分だったからです。そして日本経済新聞は、続く4〜6月期について前期比で2倍近くに上昇する見通しだと報じています。

ここが重要:市況が底を打った6月の時点で、国産ナフサ基準価格は「過去最高の更新が確実視される」局面にいました。メーカーが原価計算に使うのは市況ではなく、この基準価格です。だから「市況が戻ったのに値上げが来る」という一見矛盾した事態が起きます。

指標 直近の状況 反映の時差
① 市況 アジアのナフサスポット 1トン627ドル(2026年6月25日)=衝突前632ドルを下回る 即時
② 原料コスト 国産ナフサ基準価格 1〜3月期 65,700円/kL → 4〜6月期は2倍近くに上昇する見通し 1〜2四半期
③ 製品価格 住宅設備・建材の希望小売価格 LIXILが2026年8月3日〜10月1日受注分より改定 数か月〜1年以上

※①②は日本経済新聞・化学工業日報の報道、③はLIXIL公式リリースに基づく。

なぜ市況が下がっても、見積りは下がらないのか

価格の伝達には、時差だけでなく「非対称性」があります。上がるときは原料高を理由に上がり、下がるときは自動では戻らない——いわば片道切符に近い動き方です。

理由は3つ考えられます。1つ目は在庫。メーカーも問屋も、高い時期に仕入れた樹脂・部材の在庫を抱えており、それを捌ききるまで原価は下がりません。2つ目は原料以外のコスト。LIXILは価格改定の理由として、エネルギーコストの上昇に加え、原材料・購入資材・部品価格、そして物流費の高騰を挙げています。ナフサが戻っても、人件費や物流費が戻るわけではありません。3つ目は価格改定という行為そのもののコスト。カタログ・見積システム・流通の値入れをすべて作り直す作業なので、四半期ごとに上げ下げするようなことは現実的に行われません。

したがって、「ナフサが下がったから待てば安くなる」という期待は、少なくとも2026年内については裏切られる可能性が高いと考えておくのが安全です。

2026年後半、値上げは実際にいくら効くのか(当サイト独自試算)

「平均13%値上げ」と聞くと、120万円の浴室リフォームが136万円になると思ってしまいがちですが、これは誤解です。値上げの対象はメーカー希望小売価格=設備本体の価格であり、工事費に占める本体の割合は工事種別によって大きく違います。残りは解体・給排水・電気・大工手間・養生・諸経費で、そこに13%が乗るわけではありません。

そこで、LIXILが公表した改定率(トイレ・浴室・外壁屋根・サッシ13%、洗面・タイル12%、キッチン10%、水栓8%、エクステリア15%)をもとに、工事費に占める本体比率を仮置きして「工事全体では何%上がるのか」を当サイトで試算しました。

工事内容 想定工事費 本体比率(仮定) 改定率 工事全体の上昇率 増加額の目安
浴室(ユニットバス交換) 120万円 50% 13% 約6.5% 約7.8万円
キッチン交換 100万円 55% 10% 約5.5% 約5.5万円
トイレ交換 25万円 60% 13% 約7.8% 約2.0万円
内窓設置(4か所) 30万円 60% 13% 約7.8% 約2.3万円
外壁・屋根 150万円 40% 13% 約5.2% 約7.8万円

※当サイトによる試算。工事費・本体比率は一般的な水準を仮定した概算で、実際の金額は商品グレード・住宅の状態・地域・施工業者によって変わります。改定率はLIXIL公式リリースの平均値で、他メーカーの改定率・時期は異なります。

読み取れることは2つあります。ひとつは、体感の値上げは「13%」ではなく「5〜8%」に着地する可能性が高いこと。もうひとつは、それでも金額としては1回のリフォームで数万円〜8万円前後の差になり、複数箇所を同時に行えば十数万円規模になり得ることです。パニックになる数字ではありませんが、無視できる数字でもありません。

そして重要なのは、この上昇幅が補助金1件分でほぼ相殺できるレンジにあるという点です。ここが、値上げ局面での意思決定を変えます。

補助金は「値上げの盾」になるか — 予算の残りを見て判断する

2026年も国の住宅省エネ支援は継続しています。リフォームで中心になるのは先進的窓リノベ2026事業で、令和7年度補正予算として1,125億円が計上され、住宅1戸あたりの上限は100万円とされています(非住宅は1棟あたり最大1,000万円)。ほかに給湯省エネ2026事業、みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)、賃貸集合給湯省エネ2026事業が「住宅省エネ2026キャンペーン」として並走します。

問題は、これらが予算上限に達し次第、受付を終了する制度だということです。公式サイトは予算に対する申請額の割合を毎日更新しており、2026年7月12日時点の状況は以下のとおりです。

  • 先進的窓リノベ2026事業:11%
  • 給湯省エネ2026事業:29%
  • 賃貸集合給湯省エネ2026事業:18%
  • みらいエコ住宅2026事業(GX志向型・新築):39%
  • みらいエコ住宅2026事業(リフォーム):0%

窓リノベは11%と、7月中旬時点ではまだ十分な余裕があるように見えます。ただし過去の同種事業では、秋以降に申請が加速して年内〜年明けに枯渇する展開が繰り返されてきました。「値上げ前に駆け込む人」と「補助金を取りに来る人」が秋に重なる可能性がある——これが2026年後半の構図です。

値上げは「数万円の損」で済みますが、補助金の枯渇は「数十万円の機会損失」になり得ます。優先して守るべきはどちらか、という順番を間違えないことが、この局面での最大の分かれ目です。

国の制度に加えて、お住まいの自治体が独自に上乗せしているケースも少なくありません。当サイトは全国1,741市区町村を対象に補助金情報を収集しており、補助金診断で市区町村と工事内容を選ぶと、国と自治体のどれが併用できる可能性があるかを3分程度で確認できます。制度全体の地図は補助金まとめに整理しています。

発注タイミング判断マトリクス(当サイト独自フレーム)

ここまでの材料を、実際の意思決定に落とし込みます。判断軸は2つだけです。「工事したい設備の改定日はいつか」「使う予定の補助金の予算はどれだけ残っているか」

A:改定が近い × 補助金あり
浴室・トイレ・キッチン・水栓(8月3日受注〜)。最優先で動く。改定前の受注に間に合わせつつ、補助金も確保する二重取り。
B:改定が先 × 補助金あり
サッシ・内窓・インテリア建材(10月1日受注〜)。補助金の残枠を軸に逆算。改定日より予算枯渇のほうが早い可能性。
C:改定が近い × 補助金なし
エクステリア(10月1日受注〜・15%)など。数万円の差を急ぐ価値があるかで判断。無理な前倒しはしない。
D:改定が先 × 補助金なし
急がない。相見積りで施工費側を詰めるほうが効果が大きい局面。

このマトリクスで自分がどこにいるかを決めたうえで、次のチェックリストを使ってください。順番に意味があります。

  1. 改定日は「受注分」か「出荷分」かを確認する。 LIXILの水まわりは2026年8月3日「受注分」からです。契約日ではなく、業者がメーカーへ発注した日が基準になります。「今月中に契約すれば旧価格」と言われても、発注が改定日をまたげば新価格になる可能性があります。ここは必ず口頭ではなく書面で確認してください。
  2. 見積書の内訳を、本体価格と工事費に分けてもらう。 前章の試算のとおり、値上げが効くのは本体だけです。内訳が出ていれば、「13%値上げなので全体を13%上げます」という不適切な転嫁を見抜けます。
  3. 補助金の申請要件(対象製品・性能グレード)を、商品を決める前に確認する。 補助対象外の型番を選んでしまうと、値上げ回避のために急いだ結果、補助金を丸ごと落とすという最悪の順序になります。
  4. メーカーを1社に固定しない。 改定日も改定率もメーカーごとに違います。同等グレードで改定日が遅いメーカーがあれば、それだけで数万円の差になり得ます。
  5. 予算枯渇のリスクがある補助金は、工事より先に「枠」を押さえられるか業者に聞く。 事業によっては交付申請の予約制度が設けられている場合があります。

それで、ナフサショックはいつまで続くのか

3つの時計それぞれについて、現時点で言えることを整理します。

市況(①)については、供給不安が後退し、2026年6月時点で衝突前の水準を下回ったことが報じられています。中東情勢が再び緊迫すれば当然反転し得ますが、少なくとも「ピークは4〜5月だった」という見方が成立する状況です。

原料コスト(②)は、算定の仕組み上、市況の反落が反映されるまで1〜2四半期かかります。4〜6月期が最高値となり、その後は市況の低下を追って落ち着いていく可能性がありますが、実際の数値は今後の通関実績次第です。

製品価格(③)は、下がらない前提で考えるのが現実的です。過去の値上げ局面でも、原料が落ち着いたことを理由に住宅設備の希望小売価格が引き下げられた例は一般的ではありません。2026年8月〜10月の改定が入った価格が、当面の「新しい標準」になると想定しておくのが安全です。

つまり「ナフサショックはいつまでか」への現実的な答えは、原料としてのショックは2026年前半で山を越えた可能性がある一方、あなたの見積書へのショックは2026年8月から始まり、その後の水準として定着する見込み、ということになります。待つことで得られるものは、いまのところ見当たりません。

よくある質問

Q1. ナフサが下がったので、来年になれば設備は値下げされますか。

過去の値上げ局面を見る限り、原料が下落したことを理由に住宅設備の希望小売価格が引き下げられるケースは一般的ではありません。メーカーはエネルギー・物流・人件費など原料以外のコスト上昇も理由に挙げており、それらが戻るとも限りません。値下げを前提にした先送りは、リスクの高い賭けになる可能性があります。

Q2. 8月3日より前に契約すれば、旧価格で買えますか。

LIXILの水まわり商品は「2026年8月3日受注分より」改定とされています。基準になるのはあなたと業者の契約日ではなく、業者からメーカーへの受注が入った日です。商品が決まっていない、色や仕様の確定が遅れているといった理由で発注が後ろ倒しになると、改定後価格が適用される可能性があります。適用条件は必ず契約前に業者へ書面で確認してください。

Q3. 値上げ分は補助金でカバーできますか。

工事の種類と使える制度によります。当サイトの試算では、工事全体の上昇幅は5〜8%程度、金額では数万円規模になるケースが多く、補助金が1件でも使えれば十分に上回る可能性があります。ただし補助金には要件があり、すべての方が対象になるわけではありません。ご自身の条件は補助金診断でご確認ください。

Q4. 窓リノベの予算は7月時点で11%しか使われていないのに、急ぐ必要はありますか。

執行率だけを見れば余裕がありますが、申請は年度後半に加速する傾向があります。2026年は8月以降に値上げが控えており、駆け込み需要と補助金申請が重なる可能性が指摘できます。予算上限に達した時点で受付は終了するとされているため、確実性を重視するなら早めの相談が有利になり得ます。最新の執行状況は公式サイトで毎日更新されています。

Q5. TOTOの受注停止はもう解消したのですか。

TOTOは2026年6月9日から全製品の受注を通常どおり受け付け、標準納期での対応に戻ったと報じられています。ただし供給の回復と価格改定は別の話で、納期が戻ったからといって価格が下がるわけではありません。詳しくはTOTO受注再開いつ?をご覧ください。

Q6. いま業者に相談しても「値段が読めない」と言われませんか。

改定日と改定率はメーカーから公表されているため、見積り時点で「この日以降は何%上がる」という前提で説明できる業者が望ましいと言えます。逆に、内訳を出さず「原材料高で全体的に上がります」としか説明しない業者には、根拠を確認したほうがよいでしょう。

参考・出典


本記事の価格・補助金に関する記述は、2026年7月13日時点で公表されている情報に基づく概算・見通しです。値上げ幅や工事費の試算は当サイトによる仮定を含む概算であり、実際の金額を保証するものではありません。補助金は要件を満たす場合に申請できる制度であり、予算の執行状況により受付が終了する場合があります。制度の詳細・最新の状況は、必ず各事業の公式サイトおよびお住まいの自治体の窓口でご確認ください。

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材料費の高騰で工事費が上がる局面でも、2026年は国・都道府県・市区町村の補助金を併用すれば実質負担を減らせます。お住まいの市で使える制度を30秒で確認できます。

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━━ この記事の監修体制 ━━

リフォーム補助金ナビ編集部

編集部の保有資格

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)宅地建物取引士

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